「PLAY OR DRAW?」先手と後手【LEVEL ONE翻訳】Concepts of Gameplay—Part 2 – 11

【MTG上達】Reid Duke - LEVEL ONE 翻訳と要約

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この記事について

MTGの公式サイト(英語)にて連載されていた、体系的MTGプレイング講座「Level One」を筆者の備忘メモとして翻訳・要約していく記録である。

LEVEL ONEの翻訳記事一覧はこちら

かのReid Duke氏が書いている記事である!

筆者

そんなわけで要約と翻訳を掲載していく。

訳は誤りもあり得るので適宜原文にもあたってみていただきたい(そしてDeeplにかなり頼っている)

絆リス

シラバスの原文はこちら!


参考
LEVEL ONE: THE FULL COURSEMTG(英語)

LEVEL ONE – 「PLAY OR DRAW?」先手と後手【要約】


参考
MULLIGUNSMTG(英語)

【要約】内容はこんなかんじ

今回は適切な手順でのプレイについての内容になっている。

要約
  • 先手を取ることで得られるメリットは非常に大きい
    • リミテッドでは比較的影響は小さい
    • 特にモダン以下ではゲームを決めうる要素となる
  • 後手をあえて選ぶ条件を比較的満たしやすいのはシールド
こんな感じ!

筆者

絆リス

詳しくは下の訳を読んでみてね!

【翻訳】「PLAY OR DRAW?」先手と後手

ということで以下訳である。

絆リス

当時(2015年頃)のスタンダードのカードを使っての説明になっているので、現代のカードやデッキに置き換えて考えてみてね!

画像はMTGの公式サイトの原文ページより引用させていただいている。


Posted in Level One on March 16, 2015 By Reid Duke

序文

マジックのゲームでは、毎回同じ質問から始まる。

だからこそ、すべてのプレイヤーがその質問に対して経験に基づいた答えを出せるようにしなければならない。

 

先攻のプレイヤーは、最初のドローのステップをスキップするが、後攻のプレイヤーはスキップしない。

どちらの判断にもメリットがある。

では、先にプレイするのと、先にドローするのと、どちらがいいだろうか?

 

先にプレイすることは、人気のある選択をすることだ。

100%の確率で先にプレイすることを選択すれば、間違いを犯すことはほとんどないだろう。

ミスを犯す可能性があるのは、非常に小さいケースだ。

だから、私たちの時間と頭痛の種を減らすために、あなたは先にプレイしたいのだ。

 

でも、まだ読むのをやめないでほしい!

決断の背景にある理由を理解することは重要だ。

さらに、プレイ(先手)かドロー(後手)かによって、ゲームの残りの部分のダイナミクスがどのように変わるかを理解することも重要だ。

THE ADVANTAGES OF BEING ON THE PLAY 先手のアドバンテージ

先手を取ることで得られるメリットは非常に大きく、他の要素がすべて同じであれば、ゲームに勝つ確率は50対50よりもはるかに高くなる。

先にプレイすることで、テンポ面でもかなりのアドバンテージが得られ、最初のドローのステップを省略する価値は十分にある。

テンポとその重要な結果については、”Tempo” and “Tempo & Card Advantage: A Delicate Balance.“をご覧いただきたい。

【MTG上達】Reid Duke - LEVEL ONE 翻訳と要約 「TEMPO」テンポの基礎【LEVEL ONE翻訳】Concepts of Gameplay Part 1 – 02 【MTG上達】Reid Duke - LEVEL ONE 翻訳と要約 「TEMPO & CARD ADVANTAGE: A DELICATE BALANCE」テンポとカードアドバンテージの微妙な関係【LEVEL ONE翻訳 】「Concepts of Gameplay Part 1 – 03

先手を取ったプレイヤーは、ゲームの主導権を握ることができ、ゲームを思い通りに進めることができ、相手に対応を迫ることができる。

後攻のプレイヤーが主導権を握るためには、何か特別なことをしなければならない。

 

また、マジックには、両プレイヤーが同じ数のターンを得られるという保証はない。

その逆なのだ。

先手を取ったプレイヤーが圧倒的に有利であるということは、そのプレイヤーのターンでゲームが終了することがあるということを意味する。

一方のプレイヤーが6ターン、他方のプレイヤーが5ターンしかできないゲームを見れば、プレイ中に有利になることは容易に想像がつく。

 

先手を取ることのメリットは、ゲームのスピードやパワーレベルに応じて大きくなる。

ゲームが長引くと、先手を取ることの優位性は失われていくが、ゲームが早く終わると、その優位性はむしろ大きくなる。

例えば、ゲームの総ターン数が少なくなればなるほど、1ターンの延長がより重要になる(例えば、4ターンと3ターンの比率は、11ターンと10ターンの比率よりも大きい)。

 

先手後手は、リミテッドではあまり重要ではないこともあるが、モダンやレガシーなどの高速フォーマットでは生死を分けることもあるのだ。

THE ADVANTAGES OF BEING ON THE DRAW 後手のアドバンテージ

比較的、先にドローすることで得られるメリットは小さく、微妙なものだ。

常に覚えておいてほしいのは、先にドローすることであって、必ずしも余分にドローするわけではないということである。

しかし、最初のターンにカードを引けるということは、各ターンに使えるリソースの総量が増えることを意味する。

 

このことによる2つの結果は、特に注目に値する。

 

1つ目は、土地の設置がしやすくなることだ。

(カードの枚数が多いということは、単純に土地を持っている機会が多いということ)

 

2つ目は、ゲームが、一方のプレイヤーが特定のカードやカードの種類を引くのを待つだけのものになってしまうことである。

例えば、クリーチャー対決で、各プレイヤーが何かを引くのを待って膠着状態を打破しようとする場合だ。

このような場合、自分がプレイしている時よりも、自分がドローしている時の方が、半ターン早く必要なものを引き当てることができる。

 

もしあなたのデッキがそのような問題を起こしやすいなら、後手になることでいくつかの利点を得ることができる。

多くの土地をプレイする必要があるが、カード・アドバンテージがあまりない場合、後手であることは役に立つかもしれない。

デッキが本格的に動き出す前に、特定のカードやカードの組み合わせを引く必要がある場合、後手であることが役に立つかもしれない。

言い換えれば、遅いデッキの場合は、後手であることが役に立つかもしれないということだ。

 

また、手札が悪い場合にも後手の方が良いだろう。

4枚にマリガンした場合は、後手の方がいい。

土地1枚の手札を持っている場合は、後手の方がいいだろう。

ドローが遅く、土地をたくさんプレイしないと何もできないような場合は、後手のほうがいいだろう。

もちろん、問題は、先手後手を選択するまで、各プレイヤーの手札がどうなるかわからないということだ。

これは、前述のスピードとパワーの問題にも当てはまる。

デッキがより速く、より安定しているフォーマットでは、ドローを先にすることの利点は重要ではないと思われる。

しかし、シールドのように、マナベースが不安定で、パワーレベルが低いために、プレイヤーの出足が遅くなるようなフォーマットでは、これらの利点が役に立つだろう。

QUANTITY OF MANA ON THE PLAY AND THE DRAW 先手・後手のマナ量

ジョニーは先手である。

第1ターン、彼は《山》をプレイし、それをタップしてマナを得る…(合計1マナ)。

第2ターン、彼は《山》をプレイし、両方をタップして追加の2マナを得る… (合計3マナ)

第3ターン、彼は《山》をプレイし、3つすべてをタップして追加の3マナを得た…(合計6マナ)

第4ターン目、彼は土地をセットできず、山をタップして3つの追加マナを得た…(合計9マナ)

第5ターン目、彼は同じことをした…(合計12マナ)

 

ジェニーは後手である。

第1ターン、彼女は「島」をプレイ…(合計1マナ)

第2ターン、彼女は「島」をプレイ…(合計3マナ)

第3ターン「島」をプレイ…(合計6マナ)

第4ターン「島」をプレイ…(合計10マナ)

 

ジェニーの4ターン目の一瞬を除いて、ゲーム中のすべてのポイントで、ジョニーは彼女と同等かそれ以上のマナの総量を使っている。

もしゲームが比較的短ければ、マナのアドバンテージはジョニーにある。

ゲームが長引けば、ジェニーが追いつくかもしれない。

先にドローしたことで、より多くの土地をセットするチャンスがあるからだ。

 

この質問には、考慮すべき多くの変数がある。

例えば、ゲームの長さ、各プレイヤーのデッキに入っている土地の数、それぞれのマリガンの傾向、そして毎ターン使えるマナをすべてうまく使えるかどうか、などだ。

 

この問題はあまりにも複雑なので、常に正しいと言えるような一概には言えない。

しかし、ゲーム序盤のほとんどの局面では、先手を取ったプレイヤーがマナの量の面で有利になることは明らかだ。

ゲームが長引けば、引き分けたプレイヤーが追いつく可能性がある(保証はないが)。

 

そして繰り返しになるが、これは各プレイヤーの手札の良し悪しの問題である。

両方のプレイヤーが土地を落とし、毎ターン呪文を唱えることができれば、プレイしている方が有利である。

一方のプレイヤーがマリガンをしたり、土地を落とし損ねたりした場合は、ドローに徹した方が安全かもしれない。

 

これはタルキール覇王譚のリミテッドにおいて、かなり重要な問題であることがわかった。キーワード能力の変異、長久、探査に加えて、他の多くの起動型能力やタップ状態で戦場に出る土地があるため、デッキは大量のマナに飢えている。

後半戦を重視した遅いデッキ(通常は先にドローした方が有利なデッキ)でも、1ターン分のマナを余すことなく使うことができる。

土地をドロップするチャンスを最大限に活かしたいところだが、先にプレイするチャンスを放棄するのは、コストが高すぎると私は考えている。

A ZERO-SUM GAME ゼロサム・ゲーム

ゼロサムゲームとは、厳密な競争ゲームとも呼ばれ、2人の対戦相手の間で行われ、すべてを手に入れる勝者と、何も手に入れない敗者が存在するゲームのことだ。

トーナメント・マジックは、ゼロサム・ゲームである。

 

あるプレイヤーにとって良いことは、その相手にとっては悪いことだ。

自分がゲームに勝つ確率が10ポイント上がると、相手のゲームに勝つ確率が10ポイント下がる。

一方にプラスの効果があるということは、他方にマイナスの効果があるということであり、この2つの合計は必ずゼロにならなければならない。

 

当たり前のことのように思えますが、マジックのゲーム中には直感的に理解できないことがある。

自分のゲームに集中していると、相手に悪い影響を与えることが、自分の計画を実行するよりも良い場合があることを忘れがちになる。

 

だからこそ、たとえ自分のデッキがドローで有利な遅いデッキであったとしても、先にプレイすることを選ぶべきなのだ。

相手が速いデッキを持っている場合は、相手からプレイを奪う必要がある。

 

第2ゲームでジョニーが先にプレイし、第3ゲームでジェニーが先にドローした場合、ほぼ間違いなくどちらかのプレイヤーがミスをしたことになる。

ジョニーが先にプレイすることで、両プレイヤーが同じように利益を得ることは不可能だ。

CHOOSING TO DRAW 後手を選択するのはいつ?

これが、圧倒的に先にプレイするのが正しいとされる本当の理由だ。

先手は、状況に応じて大きなアドバンテージを得る可能性があるが、ドローでは比較的小さなアドバンテージしか得られない。

したがって、どちらかのプレイヤーがオンザプレーで利益を得られる可能性がある場合、そのプレイヤーと相手の両方が先にプレーすることを選択すべきである。

さらに、どうすべきかわからない場合は、先にプレーすることを選択したほうがはるかに安全だ。

 

そうは言っても、引き分けを選択することが最善の利益となる完璧な状況が存在する可能性もある。

以下の条件がすべて満たされているときにそうなりうる。

  • どちらかのプレイヤーが序盤のテンポの優位性によって長期的に大きなアドバンテージを得る可能性が低い。
  • 一方または両方のプレイヤーが活動するために多くのリソースを必要としている。(例えば、高コストな呪文のために多くの土地を必要としていたり、色マナの要求が厳しい)。
  • どちらかのプレイヤーのゲームプランにおいて、マナの総量が制限要因となっていない。(ここでは、マナと土地を区別していることに注意してほしい。先にドローすることで土地を落とすことができるが、先にプレイすることでマナを使うためのターンを増やすことができる)
  • ゲームが長くなりそう

このような状況は、シールドでは定期的に(常にではなく、おそらく大半でもないだろうが)、ブースタードラフトでは時々出てくるが、構築ではほとんど出てきこない。

私は構築で先にドローすることを選んだことがるが、それは最も極端でありえない状況下でのことだ。

 

もし、あなたが先にプレーするべきか、ドローを先にすべきか迷っていたなら、私のアドバイスに従って先にプレーすることを選んでいただきたい。

すでに先攻を選択している方には、なぜ先攻が正しいのか、その理由を説明できたと思う。

速いデッキを使っているなら、すぐに相手よりも先にプレイすることで、テンポの良さを楽しむことができる。

遅いデッキを使っているなら、その機会を相手から奪って、自分のやりたいゲームを相手にさせるのだ。

 

しかし、シールドやブースタードラフトを習熟し始めたら、代わりにドローを選択することが最善の方法であるかもしれないことに注意してほしい。

あなたが得られるメリットは小さいかもしれないが、マジックでは小さなメリットが積み重なっていくのだ。


絆リス

訳はここまで!

おわりに

ということでLEVEL ONE プレイング学パート2の11回目「PLAY OR DRAW?」について要約・翻訳をしてみた。

先手後手について、すこし踏み込んで考えるきっかけになる内容であった。

LEVEL ONEの翻訳記事一覧はこちら

 

いやはや、往年の記事を読むのも勉強になるものである

筆者

絆リス

勉強になるな
そして紙で遊べ!

トスキ

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