筆者
内容は、10/4発売のエルドレインの王権における神話レアカード「探索する獣」がマーベリックに採用できるかどうか、というものになる。


4マナのクリーチャーは果たして採用されうるのか?
そこらへんの考察についての記事となっている。
ザ・ギャザリング エルドレインの王権 ブースターパック 日本語版
目次
Breaking down Questing Beast 探索する獣はどう?
Date:September 28, 2019
Author:Douges
序文
レガシーにおいて、新セットのカードは簡単には採用されない。
レガシーとはこれまで多くのカードが試行錯誤されてきた、新カードにとって高いハードルを備えたフォーマットなのである。
プレイヤーはそのカードのパワーをいろいろな方法で認識することになる。
実際にえられるのは、結果とアーキタイプに対する肯定的な変化である。
新しいセットと新カードが公開されるとプレイヤーはそのセットを探索しテストしていくことになる。
探索する獣は私にとってそのカードに当たる。


私はそのカードを見るとすぐに、それが何かユニークなものであると気づいた。
しかしそれは十分な力を持っているだろうか?
カードを見ると一見してテキストの壁のようである。今後数週間テストされることになるだろう。
カードを個々の要素に分解し、その力を強調するだけでなく、その弱点を精査していきたい。
4マナのクリーチャーであるということ
ダブルシンボルの4マナクリーチャーということで、探索する獣は緑の太陽の頂点を用いる全てのレガシーマーベリックのマナカーブの頂点として機能する。
マーベリックは4マナクリーチャーをしばしば用いるのだ。
最後のトロール、スラーンはレガシーマーベリックに長く用いられてきた比較対象となる。


また変容するケラトプスも最近出てきた新たな4マナ域である。


シガルダやティタニアのようなさらにマナコストの重いクリーチャーもプレイされうるため、マナコストは問題にはならなそうである。




また他のアーキタイプを見ても、4マナの呪文というのはゲームを決めにいくべき呪文であることがわかるだろう。
精神を刻む者、ジェイス、自然の秩序、大いなる創造者、カーン、魔の魅惑、騙し討ちなどである。
このクリーチャーが4マナだからと言って、出せるようになってすぐ出す必要はない。
伝説なのでカラカスで守ることもできる。
奇跡のようなデッキに対する時、このカードを回避能力持ちの脅威として温存したいだろう。
剣を鋤にのようなインスタントや、終末、リリアナの勝利のような布告除去からも守れるのである。
伝説であること
これは次の3つにまとめられる。
- 除去や、終末のような全体除去からカラカスで守ることができる。
- 相手もまたカラカスでバウンスすることができる。この時、ルーンの与え手があればそれから守ることができる。
- テスト中2枚以上はいれず、テスト後には0か1枚に落ち着くだろう。
能力やスペック
速攻
まず速攻について触れるのは、場に出てまず関係してくる能力だからである。
最近のレガシーにおいてはあまり出てこない能力でもある。
ゴブリンの先達や速槍を要するバーン、イチョリッドくらいであり、ほとんどのデッキでは速攻をしてこない。
4マナのカードでは、もはやほとんど見られない血編み髪のエルフくらいのものである。
聖遺の騎士やマーベリックにおける別の脅威とは異なり、探索する獣はジェイスや時を解す者、テフェリーのバウンス能力を意に介さない。
これはマーベリックにおいては非常に大きな要素である。
マーベリックは召喚酔いによって相手に猶予を与えがちなデッキなのだ。
警戒
警戒もまたあまりレガシートーナメントでは見られない能力である。
デスタクのセラの報復者や殴打頭蓋、カラカスを用いたサリアの擬似警戒、ちらつき鬼火を用いた擬似警戒といったところであろう。
悪意ある梟、疫病をもたらす者、真の名の宿敵などのカードによって膠着した場において、探索する獣は非常に素晴らしい。
ルーンの母や、与え手によるプロテクション付与でもダメージは軽減できないのだ。
そして宮殿の看守による統治者を維持するのに警戒は非常に役立つわけである。
ちなみに万力鎖を使う際にも警戒は役立つ。攻撃しつつ起動できるようになる。
接死
このクリーチャーがトランプルのような能力ではなく接死を持っているのは興味深い。
しかしながら、プレインズウォーカーへのダメージ能力で、それは同じこととも言える。
つまり、探索する獣はグルマグのアンコウ、現実を砕く者、ホガーク、さらにでかいエルドラージ勢と交換に持っていけるのだ。
探索する獣は、パワーが2以下のクリーチャーによってはブロックされない
私の意見では、これがこの探索する獣の最大の魅力と言える。
マーベリックは、梟、コアトル、疫病などの接死持ちに厳しい戦いを強いられる。
瞬唱の魔道士、ヤンパイのタッグもこちらのビートダウンに対してかなり時間を稼げる。
戦慄衆の秘儀術師もまたマーベリックの多くのクリーチャーを止められる。
これらのクリーチャーに止められないカードはゲームチェンジャーとなりうるうのだ。
またデスタク、デプス、エルフ(戻ってくるだろう)、ミラーマッチにおいて防御をさせないだろう。
あなたがコントロールしているクリーチャーが与える戦闘ダメージは軽減できない
この能力は、自軍クリーチャー全てのダメージが軽減できなくなることを示している。
相手が気づかずにネメシス、ミラディンの十字軍、またはルーンの母や与え手によって付与されたプロテクション持ちクリーチャーを差し出すことになるかもしれない。
これはそうそう起こりえないわけだが、このクリーチャーの攻撃を相手が防ぐのは難しいということを言いたいのである。
これはLandsのGlacial Chasm、青白コンボのエナジーフィールド、エンチャントレスの独房監禁も無効にする。
探索する獣が対戦相手1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーがコントロールしているプレインズウォーカー1体を対象とする。これはそれに、その点数に等しい点数のダメージを与える
これは非常に良い。
この《探索する獣/Questing Beast》はメインクエストたるビートダウンとサイドクエストとなるプレインズウォーカーへの攻撃を同時にこなせるのである。
これは、剣を装備して、誘発を狙うか、プレインズウォーカーを落とすかの岐路に立ってきたプレイヤーにとっても嬉しい話である。
4ダメージ通ると、ゼンディカーの同盟者、ギデオン、精神を刻む者、ジェイス、覆いを割く者、ナーセットといった現行のプレインズウォーカーを軒並み倒せることになる。
パワー4、タフネス4
稲妻では落とせない。これは素晴らしい。
パワーは墓地に依存しない。これまた素晴らしい。
ただし、レンの1点と稲妻の3点で落ちてしまう。
パワーが3を超えるクリーチャーはそんなにいないのだが、マグマの陥没孔のようなカードへの移行はビーストには向かい風となる。
有意なマッチアップは?
探索する獣は、デスタク、奇跡、4Cコントロール、RUGデルバーなどのデッキをとがめるだろう。
不利なマッチアップは?
速いコンボはケアできない。
いくら速攻を持っていても黒赤リアニメイト、ANT、TES、エルフ、デプスにおいてはサイドアウトすべきだろう。
何を抜いていれる?
これは新カードを試す上で常に悩ましい部分である。
それは何より優れているか?
明らかなのは、聖遺の騎士の代わりにはならないということである。
変容するケラトプスを採用している場合にはそのスロットを交換するだろう。
不屈の追跡者や改革派の結集者を採用しているならそのスロットと交換してみるべきだろう。
結論
探索する獣は非常に興味深く、レガシーのマーベリックにおいてテストに値する推しクリーチャーである。
多くのデッキにおいては、4マナのバニラになりうるが、適切なメタゲームにおいては相手を置き去りにできる能力を持っている。
マーベリックをトーナメントで複数トップ8に押し上げたりするほどの影響力ではないが、ローカルなレベルでは大いに脅威となりうるだろう。
おわりに
ということで、探索する獣のレガシーマーベリックへの検討の記事を翻訳してみた次第である。
以下記事が掲載されているサイトは他にもマーベリック関連の記事が多いので気になる方は要チェックと言える。
参考 Questing Beast: Fantasy or Reality in Legacy Maverick?Green Sun's Zenithちなみに当ブログでもいくつか訳して見ているので、ご興味があれば見てみていただきたい。
(ちなみに訳は全く自信がない)
ザ・ギャザリング エルドレインの王権 ブースターパック 日本語版